ご相談事例

養子の遺児2人は祖父の遺産を平等に相続できる?

弁護士さんから突然お手紙をいただき、亡き父の弟に当たる叔父の、遺産を相続するよう勧められました。叔父はその弁護士さんに過払い金の請求を依頼していたのですが、一千万円ものお金が戻る直前に亡くなり、家族はおらず、親切な弁護士さんがやっと探し当てた相続人が、私と妹の2人だけということなのですが・・・。

お困りごと解決!
弁護士からの
アドバイス

限定承認という選択肢

いくらお父様の弟と言われても、今まで会ったこともない人の遺産を相続するというのは、勇気がいることです。いったんお金を受け取ってしまえば、相続を承認したものとみなされ、もし叔父さんに借金があれば、あなたと妹さんがそれを返済しなければなりません。借金の金額が大きければ、人生設計に狂いが生じることだってあり得ます。

とは言え、叔父さんの遺産が宙に浮いてしまうのも残念です。家族に縁の薄かった叔父さんの遺産を大切に受け継ぎ、弁護士さんの努力と厚意にも報いるには、どうすればいいでしょう?

この方のように、被相続人と交流がないなど、被相続人に借金がどのくらいあるか把握できないような場合、安全策として『限定承認』を選択する方法があります。

故人の借金で苦労しない2つの方法

遺産には、預金や不動産などのプラスの財産と、借金などのマイナスの財産があります。借金を相続して失敗したくない場合、取るべき手は2つです。
明らかにマイナスがプラスを上回っているなら、全てを拒否する『相続放棄』。もう1つが、相続した財産の範囲内だけで借金を返せる『限定承認』です。

『限定承認』と、『相続放棄』の違いについては、その4「被相続人に借金があることが分かった」でくわしく説明しています。

限定承認がおすすめの理由

◎借金返済の心配をせずに、相続ができます。

家庭裁判所に『限定承認』の申立をすると、官報に公告されます。その時点で債権者が現れなければ、それであなたは無罪放免。何年も経ってから多額の借金が見つかり、相続人が返済に一生苦しめられる、といった心配はご無用です。後になって返済を要求されても、応じる義務はありません。

◎返済のリスクがありません。

もし、遺産の中に借金があるとわかっても、相続する財産の範囲内で返済すればよく、相続人が自分のお金を持ち出して返済する必要はありません。借金を返して遺産が余れば、その分は相続できる、合理的な制度と言えます。

ネックは手続がやっかいなこと

△相続人全員が同意する必要があります。

ご相談の場合は、妹さんと2人だけで話合いが簡単そうですから、ほとんど問題はないと思われます。もし妹さんが相続したくなければ、『相続放棄』の手続を取ってもらいましょう。

△相続開始を知った時から3ヶ月以内に手続をする必要があります。

ご相談者が「相続開始を知った時」は、弁護士さんから連絡を受けた時になります。この3ヶ月を熟慮期間と言います。
相続したくない場合は、3ヶ月以内に『相続放棄』の手続をしなくてはなりません。

◎申立は、被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所に。

被相続人が遠方にお住まいだった場合はめんどうです。

◎手間と時間がかかります。

「限定承認申述書」「財産目録」などの書類作成や、多くの複雑な手続が必要で、その分時間もかかります。相続人や債権者が多い場合は特に大変です。

手続は、弁護士や司法書士に依頼されることをお勧めします。

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